第25章 最終種目
プレゼント・マイク
《ああーー!緑谷!ジュージュン‼︎》
真っ直ぐ場外に向かってる…
緑谷
(ダメだ‼︎体が‼︎勝手に‼︎頭が…モヤがかかったみたいに…ダメだ…)
オタク君の歩は止まらない。
緑谷
(ちくしょう‼︎止まれ‼︎止まれって‼︎折角…折角尾白君が、忠告してくれたのに!くそう‼︎ちくしょう…)
薙景
「このまま、場外に出て負けかな…」
風利
「そんな…緑谷君‼︎」
緑谷
(ちくしょう‼︎こんな‼︎あっけなく!皆‼︎託してくれたのに‼︎こんな所で───)
心操
「分かんないだろうけど…こんな“個性”でも夢見ちゃうんだよ。さァ、負けてくれ」
──バキ
薙景
「!」
ブオッ
オタク君の周囲に風が巻き起こり…
緑谷
「っ……!!!ハァ!ハァ…!」
オタク君が、心操君を振り返った。