第24章 罪悪感
轟
「俺の親父は、エンデヴァー。知ってるだろ」
緑谷
「!」
あ、やっぱり?
轟
「万年No.2のヒーローだ。お前が、No.1ヒーローの何かを持ってるなら俺は……尚更勝たなきゃいけねぇ」
騎馬戦の開始前、轟君が客席のエンデヴァーを睨んでいたのを思い出す。
轟
「親父は、極めて上昇志向の強い奴だ。ヒーローとして、破竹の勢いで名を馳せたが…それだけに、生ける伝説オールマイトが目障りで仕方なかったらしい」
へー…
轟
「自分ではオールマイトを超えられねぇ親父は、次の策に出た」
次の策?
緑谷
「何の話だよ、轟君…僕に…何が言いたいんだ…」
轟
「個性婚、知ってるよな」
緑谷
「………!」
個性婚…
轟
「〝超常〟が起きてから、第二〜第三世代で問題になったやつ…自身の“個性”を、より強化して継がせる為だけに配偶者を選び……結婚を強いる。倫理観の欠落した、前時代的発想」
知識程度には知ってたけど……まさか、轟君がこの話を持ち出したのは…