第1章 姉の出会い
その夜
薙景
「──って事があってね〜」
ヘドロ事件の事を、ご飯を食べながら風利に話した。
風利
「その後…警察やヒーローに叱られるのが嫌だから、“個性”使って逃げて家まで帰って来たと…」
薙景
「うん」
オールマイトに挨拶したかったけど、逃げる方を選んだ。
風利
「何やってんのよ‼︎」
薙景
「ワタシ説教キライ」
オタク君は、叱られたりしたかな〜…叱られただろうな〜。
薙景
「てか、またオタク君の名前聞けなかったわー。我ながら阿呆だわー」
風利
「…珍しいね、姉さんが他人を気にするなんて」
薙景
「まぁ、面白い人だったし…」
“君が、助けを求める顔してた”…それを聞いた瞬間、私も思わず飛び出してた…
あの場に居たプロヒーローの誰より、彼はヒーローらしかった。
薙景
「また会えたら良いな〜…」