• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第6章 なまリクII♡millieさまリクエスト


保育園からずっと一緒だった僕達も、高校に上がるとそれぞれ別の学校に行くことになって…

それまでみたいに、毎日一緒ってわけには行かなくなったけど、僕達の関係は変わらず…

ってゆーかぁ、もっと濃くなった、って感じ?

だって言うでしょ?
“会えない時間が愛を育てる”
ってさ…

僕達はずーっとあの頃のまま…


そんな僕達が、いよいよ“大人”になる時がやってきた。

僕はまだ夜も開けないうちから母ちゃんに連れられて美容院に行くと、この日のために用意してあった羽織袴に身を包み、ちょっとだけ茶色く染めた髪は、スーパーサイヤ人みたくセットされた。

「あらぁ、こうして見ると“成人”って言うより“七五三”ね?」

母ちゃんと美容院のおばちゃんがクスクス笑う。

もぉ、それちょっと酷くない?

「あ、ねぇ母ちゃん、写真撮って? 翔くんに送りたいから♪」

僕はスマホを母ちゃんに差し出した。

でも母ちゃんはスマホを受け取ることなく、人差し指をピンと立てると、チッチッチッと舌を鳴らした。

「翔くん迎えに来てくれるんでしょ? だったらその時にお披露目しなきゃ。その方が翔くんだって喜ぶんじゃない?」

そっかァ!
流石母ちゃん、分かってるぅ♪



大急ぎで家に帰った僕は、スマホを手に、玄関の上がり端に座って翔くんの迎えを待った。

でも聞こえて来たのは、翔くんの車とは違うエンジンの音で…

もしかして翔くん車変えたとか?

玄関のドアをちょっとだけ開けてコソッと見てみると…

家の前に停まってたのは、紫色のド派手な車で…

「よぉ、智」

降りてきたのは、紫色の羽織袴姿にサングラスをかけた潤で…

助手席には、居心地悪そうな顔の和が座っている。

「えっ…、なんで? 翔くんは?」

「翔さんちょっと遅れるってさっき…」

嘘…
僕には何の連絡もなかったけど?

「っつー事で、行くぞ? 早く乗れ」

「えっ、この派手な車で行くの? やだよ僕…」

こんなド派手な車で行った目立って仕方ないじゃんか…

「つべこべ言ってねぇでとっとと乗れ」

潤に手を引っ張られ、僕は車の後部座席に押しこめられた。

ってか、超狭いし…
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp