Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第4章 僕達の倦怠期
最近、翔くんの帰りが遅い。
酷い時は、午前0時を過ぎても帰ってこないことだってある。
忘年会だとか、接待だとか言ってるけどさ、実際のところはどうなのか、僕には分からない。
だって僕はバイトの身だし…
僕は翔くんみたいにちゃんとした会社の正社員じゃないから、”お付き合い”ってのが何なのか良く分かんないだ。
それを和に相談したらさ、
「そんなの会社に務めてれば当たり前だ」
って言うしさ…
当たり前って言われてもさ、何が当たり前なのかも僕には分かんないのに…
それなら、と思って今度は潤に相談してみたらさ、
「お前それ”倦怠期”ってやつじゃね?」
って言われちゃうし…
大体”倦怠期”って何?
僕、ケンタッキーしか知らないよ…
結局”倦怠期”の意味もろくに分からなかった僕は、”困った時の神頼み”ならぬ”困った時のパパさん頼み”をすることにした。
パパさんなら、ちゃんとした会社の正社員だった時もあるし、何より人生経験も豊富だしね?
と、思って相談してみたんだけど…
パパさんから返って来た一言に、僕は奈落の底まで突き落とされてしまった。
だってパパさんたら、
「ああ、倦怠期か…。だとしたら、サトくん翔くんに飽きられちゃったのかもね?」
って…
噓でしょ…
翔くんが僕のこと飽きちゃうなんて…そんなのヤダよ…