Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第35章 僕達の青いチューリップ
「え、えと…、しょお…くん…?」
無駄だって思いながら、一応抵抗はしてみる。
けど、押し退けようとした僕の手は、見事に翔くんの手に捕まってしまって…
けどね、僕ってば変なんだ。
意地悪な翔くんは好きじゃないのに、翔くんに意地悪されるのは、嫌いじゃないみたい(笑)
だって僕の胸…、期待で張り裂けそうなくらい、超膨らんでるんだもん…
きっと翔くんもそれを分かってるから、わざと意地悪してるんだよね?
隠したってダメ、僕にはちゃーんと分かるんだから…
「ねぇ、僕…悪い子?」
翔くんがくれた大事な言葉忘れちゃったから…
「そうだね、智は悪い子だね…」
「じゃあ…さ、おしおきして?」
お誕生日だから、って特別な“プゼレント”なんかいらないから、翔くんをちょうだい?
「だめ…?」
だってどんな豪華な“プゼレント”よりも、翔くんからされるおしおきの方が、僕にとっては何より嬉しいんだもん。
「おしおき…して?」
僕が強請るように首を傾げて見上げると、どんぐりよりもおっきく見開いた翔くんの目の中が、キラーンと光った。
「そうだね、俺の一世一代のプロポーズを忘れるような悪い子には、きびし〜いおしおきが必要だね?」
「うん…」
…って、えっ…?
プロポーズ…って…?