Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第33章 俺らの疑問と秘密
当然だけど、潤とは違う匂いと、智が醸し出す柔らかな空気に、仕方ないことと分かっていても、胸が痛むのは、それだけ俺が智を大切に思っているから…なんだと思う。
きっと潤も同じなんだろうかど…
「翔…くん? 何考えてるの?」
不意に言われて、俺は喉元まででかかった“ごめん”って言葉を、咄嗟に飲み込んだ。
「俺が考えてんのは、いつだって智のことだけだよ…」
嘘じゃない。
俺の頭を占めてんのは、いつだって智で…
勿論、潤といるときだって、それは同じで…
だからこそ、こうして智に対して秘密を持ってしまったことを、酷く後悔してるわけで…
「智、愛してるよ」
そんな言葉で許されるわけじゃないけど、言わずにはいられなかった言葉を口にした。
「んふ、僕も♡」
ふにゃんとした顔を、更にふにゃふにゃとさせて笑う智。
馬鹿だと思われるかもしんないけど、やっぱ俺、智が好きだ(笑)
好きで好きでたまんなくて、智を抱きたい気持ちを抑えることなんて、多分無理。
多分、潤もそうなんだろうな…
だから自分の欲求に正直になり過ぎてしまうんだ。
でもそれは、時に相手を困らせることにもなるんだろうけど、でもそれも仕方ない。
なんたって「愛は盲目」って言うくらいだしな?(笑)
っつーことで、今そこで覗き見をしている君たちに告ぐ!俺が潤と(未遂だけど)関係を持ったことは、絶対秘密だからな?
誰にも言うなよ?
もし、バラした時は…こちょこちょの刑だかんな?
分かったな?(笑)
「翔くん…、誰に向かって喋ってんの?」
「ん? それは…秘密だ(笑)」
おわり💜❤💙