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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第2章 俺達のちょっと困った事情


和也said


「ただいまー」

「もう、二人共遅いよ…」

玄関まで迎えに出た俺の頭を、パパがポンポンと叩く。

その顔はいつものパパの顔で…

すぐ後ろに立っていた潤を見ると、潤が俺に向かって一つウィンクをして寄越した。

そしてパパと同じように俺の頭をポンポンと叩くと、パパに続いてリビングに入って行った。

なんだ…、心配して損したかも…

「おーい、和晩飯の用意手伝って?」

「えーっ、やだよぉ…」

だって俺、腰痛いし…

「つべこべ言わない」

さっさとこたつに潜ろうとした俺の頭に、パパのゲンコツが一つ落とされる。

「いったーぃ…。もう…手伝えばいいんでしょ、手伝えば…」

俺は盛大な溜息を一つ落とすと、渋々キッチンへと入った。

「なあ和? お前幸せだな?」

「な、なんだよ急に…」

思ってもない言葉に、危うく指落とすとこだったじゃんか…

「いやさ、和が幸せならさ、それだけでパパも幸せだから…」

「…うん」

俺ちゃんと幸せだよ?

この腰の痛みだって、愛されてる証拠だし…

「あ、今夜はマンション帰るんだろ、潤」

えっ?
パパ今、“潤”って呼んだ?

「まあね。着替えもしたいし、明日に備えて今夜は素直に寝るよ」

「おお、そうしてくれ。流石に二日続けて徹夜は、堪えるからな」

「も、もう…パパったら…」

マジで指落とすから…

でも…

パパに恥ずかしい声聞かれちゃったけど…
一瞬気まずい思いもしたけど…

パパと潤の関係がちょっとだけ近くなったって思えば…良くはないけど、これで良かったのかなと思える。

「よーし、明日はパーティだ。二人共、しっかり頼むぞ?」

パパがエイエイオーとばかりに菜箸を振り上げる。

つか、汁飛んだし…

ま、パパだから仕方ないか。

「楽しいパーティにしようね?」

「当たり前だろ? な、“パパ”」

そう言って笑った潤に、パパが投げた菜箸がヒットしたのは、言うまでもない。

「百年早い!」

ってね。



おわり♥
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