Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第33章 俺らの疑問と秘密
潤が、ティーパックを入れたカップにポットから湯を注ぐ。
その無駄のないスマートな動きに、潤目当てに足繁くカフェに客が通うのも頷ける。
もし俺が女だったら…、もしかしたら潤に惚れてるかもしれない…って、俺、何を考えてんだ…
いかんいかん、どうもこの状況に思考がとんでもない方向に向かっているみたいだ。
「はい、どうぞ」
俺はコトリ…とテーブルに置かれたカップを手に取ると、熱々のお茶を一口啜ってから、頭をブルンと振った。
「で、話って?」
これ以上おかしな想像をする前に、さっさと本題に入ってしまおう。
「その事なんだけど…、実はさ…」
そこまで言って、それまでしていたサングラスを外した。
「俺ずっと考えてて…」
「うん、何を…?」
「その…、アレのことなんだけど…」
アレ、とは…もしや、セックスのことだろうか…
「和の奴、ここ最近イカないことが多くてさ…」
「へ、へえ…、そう…なんだ…?」
つか、その事が、俺をこんな所に連れてきたことと、何の関係が…?
と、問い正したいところだが、見る限り潤は真剣そのものだし、何よりこんな話…他の場所は勿論のこと、他人には出来ねぇよな…
「疲れてるだけとかじゃねぇの?」
どちらかと言えば、和は体力ない方だし…
「それなら良いんだけど…。でも翔さんとこはそんなことないでしょ?」
ウッ…、確かに俺と智に至っては、未だかつて“イかなかった”って経験はないけど…