Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第32章 僕達のバブリーナイト
「いいか、智?」
翔くんが、コホンと一つ咳払いをする。
「俺が智を見て、その…変態モードっつーか、そうなるのは否定しない」
そう言った翔くんの声に、さっきまでの怒ってるような感じは一切なくて、寧ろすごーく優しくて、ちょっと照れてるみたいな?
「でもそれは、俺が智のことを好き過ぎるからであって…」
「翔くんが? 僕のこと…を?」
「そう、好きで好きで…仕事してても、何してても、常に頭の片隅でお前のこと考えてる」
僕もそうだ。
僕も翔くんのことが好きで好きで…大好きで、いつだって翔くんのことばっか考えてる。
だから、翔くんが僕を見て変態さんモードになってくれるのは、寧ろ嬉しいことで…
でもさ…
「もし赤ちゃんが出来たら、今までみたいに、翔くんのことばっか考えてられなくなるだろうし、ママとして赤ちゃんのお世話だってしなきゃだし…」
きっと翔くんのこと、ほったからし(ほったらかし)にしちゃうかもしれない。
もしそうなったら、翔くんに寂しい思いをさせてしまうに決まってる。
変態さんモードになった翔くんを、僕は受け止められなくなっちゃうかもしれない。
だって僕の頭の中、きっと赤ちゃんのことでいっぱいに溢れちゃうだろうから…