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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第29章 大人な俺達のバレンタイン小夜曲


忙しい一日が終わり、人気の無くなった店内で、一人キッチンに立った俺は、冷蔵庫の奥に仕舞ってあったガトーショコラを取り出した。

今日のために、昨日の夜から仕込んでおいた物だ。

理由は簡単、一番最高の状態で食べて欲しいから。

特に大切な人にはね?

でもまさかだよな…

和のためにバレンタインようの用のチョコを作ることはあっても、恋人のために…なんて…

ちょっと前までなら考えられなかった。

和を育てるのに一生懸命で、恋人なんて作ってる余裕がなかったってのもあるけど、和がいれば恋人なんて必要ないと思っていたのも事実。

だって和の幸せが俺の幸せで、俺自身の幸せなんて二の次だった。

でもそれも昌宏さんに告白されて、恋人として付き合うようになって、考えが変わった。

そろそろ自分の幸せ考えても良いかな、ってさ。

おかげで年甲斐もなくこんな物まで用意しちゃうんだから、人って変われば変わるもんだよ(笑)

でもな…
昌宏さんって、あんまり甘い物好きなイメージがないんだよね…

実際、何度か売れ残ったケーキを持って行ってけど、大体食べるのは俺で、昌宏さんが丸っと一つのケーキを完食することはない。

そう思ってブランデー多めで、甘さは控えめにしておいたけど…

サイズも小ぶりの物にしたし…

ちゃんと食べてくれるんだろうか…
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