Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第27章 俺達のバレンタイン狂騒曲
潤のマンションに帰った俺は、智と一緒に作ったチョコに、最終的な仕上げをして、潤の好きな色の箱と袋でラッピングをした。
因みにリボンの色は、特別な意味はないけど俺の好きな色にした。
でもなぁ…
何て言って渡したらいいんだろう…
別にさ、潤にチョコを渡すのは初めてのことじゃないし、なんなら毎年渡してる。
ただ、手作りってのは初めてのことで…
市販の物だったら、さりげなく…ってのも出来るけど、流石に手作りとなると、正直どうしていいのか分からない。
しかも中身は”アレ”だし…
テーブルの上に置いたチョコを前に、俺は腕を組み、首を捻った。
やっぱ普通に「好きです」とか?
それとも「愛してる」とか言っちゃう?
うーん…、俺的にはどっちも違う気がする。
だってさ、付き合う以前のことなら、「好きです」もアリかもしんないけど、俺達はそうじゃない。
「愛してる」にしたって、敢えて言葉で伝えなくても、潤のことだから分かってるだろうし…
はあ…、参ったなぁ…
俺、こういうの苦手なんだよな…
智に相談してみる?
俺はスマホを手に、智のアドレスを開いた。
でもちょっと待てよ?
智だよね?
「”大好きだよ♡”って言うに決まってんじゃん」
って返されるのがオチだよな…
やっぱここはちゃんと自分の言葉で伝えるべきだよな…