Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第21章 僕達の成人式
ってことで、嫌がる翔くんを説き伏せて、僕達の着せ替えごっこが始まった。
って言っても、服を着せ合いっこするのとは訳が違って…
「あれ? あれれ?」
「お、おい…、それ違くないか?」
動画を見つつ、着せ付け終えた頃には、お互い疲労“乾杯”で…
「だから言っただろ?」
「だって懐かしくなっちゃったんだもん…」
「まあ、分からなくもねぇけどな?」
「でしょでしょ?」
僕は思わず翔くんに飛び着いた。
その時、
「きゃん…」
袴を締めていた紐(帯?)がツルンと解け…
元々パンツを穿いていなかった僕は、またしても下半身丸出し状態に!
咄嗟に着物の裾で隠したけとさ、時既にに遅しでさ…
「ぶっ…、ぶははっ…!」
って、翔くんに大笑いされる始末。
そればかりか、着物の裾を掴んだ手をピッとばかりに払い、
「せっかくだから、二回戦しとく?」
って僕の耳元で囁くと、ヒョイとばかりに僕の身体は宙に浮き…
気付いた時にはもうベッドの上。
赤い羽織を着た翔くんが僕を見下ろしていて、僕は思わずドキッとしてしまう。
だってね、そりゃちょっとは老けちゃったけど、翔くんのカッコ良さは、あの頃とぜ〜んぜん変わってないんだもん。
寧ろカッコ良くなった気がする。
「何笑ってんだ?」
「ううん、僕達もちょっとは大人になったかな、ってさ」
僕が言うと、「当たり前だろ」なんて、翔くんは笑うけどさ、一つだけ変わってないモノ…あるんだよ?
それはね…
ふふふ、ひ・み・つ♡
ってゆーかぁ、写メ撮るの忘れちゃった…
また来年、なんて言ったら…翔くん何て言うんだろうね?
❤おわり💙