Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第13章 俺達の新婚生活
「潤、誕生日おめでとう」
「ありがとう、和…」
二人でパパさん作のケーキを間に、向かい合って見つめ合う。
二人っきりだからだろうか、それともこの年になって、誕生日如きで興奮しているんだろうか…、いつになく心臓の音が五月蝿ぇ…
「ねぇ、ボーッとしてないで、早く蝋燭消しなよ」
「わ、分かってるよ…、ンなこと言われなくたって…」
もう少しだけ、蝋燭の灯の向こうで揺れてる、超絶可愛い新妻の顔を眺めてたかっただけなのに…
俺は思い切っきり息を吸い込むと、それを蝋燭に向かって吹きかけた。
一瞬にして暗転する室内。
当然、目の前にいる筈の、愛しい新妻の顔は見えない。
あーあ、もう一回蝋燭に火ぃ付けたら…、いやいや和のことだから絶対怒るだろうな。
なんたってウチの“嫁”は、可愛い顔してるくせに、キレると滅法怖いかんな(笑)
「ちょっと何なの? さっきからニヤニヤしちゃって…。キモイんだけど…。あ、もしかしてそんなに誕生日が嬉しかった? くくく、カッコつけてても、まだまだ潤も子供だね(笑)」
蝋燭の代わりに照明が灯され、一気に明るくなった視界で、和がクスクス肩を揺らす。
「うっせー、そんなんじゃねぇし…」
つか、たかだか1ヶ月ちょいしか変わんねぇくせに、年上風吹かしてんじゃねぇよ(笑)