Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
智side
たまたまバイト帰りに寄った潤の店でコーヒーを飲んでる時だった。
「なあ、旅行行かね?」
潤が淹れたてのコーヒーをカップに注ぎながら言う。
う~ん、いい香り♪
「旅行って、二人で?」
僕はキンキンに冷えたアイスコーヒーをストローでチューッと吸いながら、カウンターの向こうにいる潤に首を傾げて見せた。
「バカかお前…。四人で、に決まってんだろ? 大体、智と二人で旅行行くなんて言ったら、俺翔さんに殺される」
あはは、そりゃそうだ(笑)
だって翔くんはずっと変わらず僕にメロメロ(←古い?)なんだからさ。
「でもさ、四人でって、休み揃う?」
僕はしがないアルバイトだからどうにでもなるし、潤だってちょっと前に入ったバイト君がいるから大丈夫だろうけど、サラリーマンの二人はどうなんだろ…
特に翔くんなんて、四月から新しい部署に配属されたばっかで、毎日疲れまくってるし…
「やっぱ無理なんじゃない?」
「だからそこを何とかさ…。それに智の頼みなら、翔さんも嫌とは言わねぇだろ?」
まあそうなんだろうけど…
だって翔くん、僕にメロメロ(←しつこい?)だから。
「でもなぁ…。一応聞いてみるけど、あんまり期待しないでね?」
僕の予想だと、多分お休み取れないから無理、って言うと思うんだ。
翔くんてば、ああ見えて意外と仕事魔だからさ。
いくら僕にメロメロでも、それとこれとは話が別なのかな、って…