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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第8章 俺達の落ち着ける場所


修業間近、上司に呼び出された俺は、一週間の地方支社への出張を命じられた。

一瞬断ろうと思った。

でも上司にどうしても、と頭を下げられちゃ、流石の俺も断ることも出来ず…

結局受け入れることになった。

でもなぁ…

たかだか一週間とはいえ、“あの“智を一人残して行くのは、やっぱりどこか不安があるわけで…

いや、その前に智が一週間も俺と離れることを、簡単に受け入れてくれるのか…

智のことだから、

「僕も一緒に行く!」

とか言って泣き出しやしないか…不安で仕方なかった。



はあ…、家に帰るのに気が重い…。

でも仕事なんだし、智には納得して貰わないと…

俺はたまたま立ち寄ったコンビニで、智の好きそうなスイーツを手に取っては、次々カゴに放り込んでいった。

小さな子供でもあるまいし、物で釣ろうなんて、どうかしてるとは思うけど、智は単純だから…


「ただいま…」

コンビニで買い込んだ大量のスイーツと、たった一本の缶ビールを手に、俺は玄関のドアを開けた。

すると俺の帰りを待っていたかのように、廊下をスリッパをパタパタ鳴らして駆けてくる、超笑顔の恋人。

赤いエプロンが可愛すぎる…

「おかえり♪」

エプロン姿の可愛い恋人は、俺のほっぺたにチュッと音を立ててキスをすると、俺の手に持ったコンビニ袋を見つけるやいなや、キラキラと目を輝かせた。

目ざとい奴め…
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