第1章 出会い……
声の出所を探して
辺りをキョロキョロ見回していると
公園から少し先の街灯の下
男に手を捕まれてる女の人が一人…
よくよく目を凝らすと
その女の人の顔は見覚えのある顔で…
俺はベンチから立ち上がり
少しずつ声のする方に近付いていく…
「だからちょっと付き合ってって
言うてるだけやんか?
一緒にどっか遊びに行こうや?」
「こっちもさっきから何回も
嫌だって言ってますよね?
いい加減その手離してもらえます?」
女の人がそう言うと
男の顔からにやにやした笑いが消えて
「はぁ…まじでめんどくさいな?
ぐだぐだ言わんと付き合えや?」
そう言って女の人の手を
力任せに引き寄せる…
そんな危機一髪的な場面に
気付いた時には
俺はその人達の前に飛び出して
男の手を無意識に掴んでいて
すごい顔で俺を睨んでくる男に
「ちょっと待って(笑)?
ほらどうみてもその人嫌がってるやんか?
かわいそうやからやめてあげて?」
なんて焦って早口に捲し立てると
「うるさいわ…
お前には関係ないやろ何やねん…!?」
その男はそう叫びながら
やっぱり俺に殴りかかってきた(涙)