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第9章 太宰 治 「4年ぶり」


「唯…やめろ…。」

「太宰様ハ私ノモノ。誰ニモ渡サナイ。…ねェ。」

と女は云うと

「莫迦らしいねェ、治。」

と女は男に云い放った



「…それを読んでどう思った?」

「否…何とも。」

「何故?」

「こんな手紙がどれだけ届こうとも、治が本当に愛してくれているのは私だけだからって思ってるから。」


「…そうか。」

と男は納得したように云うと、女の手を掴み引きっぱなしにしていた布団に女を投げた


「…治?」

「…君が云った様に本当に愛しているのは君だけだ。」

と云うと男は衣類を脱ぎ上半身を露にしながら女の方へ近づく

「そして、君も私を愛している。」

と云うと女に覆いかぶさる

「愛し合ってるからこそ君を助けたい。」

「はァ…ギブアンドテイク…ね。」

「昔と同じやり方だろう?」

「そうだねェ。昔と同じだ。」

と云うと女は男の首に手を回し


「これが治の云うギブアンドテイクなら仕方ない。」



と云うと男にキスをした
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