第15章 8日目の焦燥
独占欲という名前しか知らなかったものが血液に混じってぐるぐると循環していく。
入浴してやっと綺麗になったルルさんをひたすら自分の吐き出した物で汚していく。
掠れた喘ぎしか出なくなるほど、激しく、躊躇なく、断続的に私は貫き続けた。
シーツにポタポタと染みを作る合わさった体液と、絵の具のように混じった鮮血は、その荒々しさを表していた。
顔に付着した粘りけのあるソレを指にまとわせ、口内で舐め取らせる。
もう舌を動かす気力もなく、焦点の合わない視界はどこを見ているのか。
睫毛についた雫が、ゆっくりと、またシーツに染みを作った。
ルルさんの寝息が聞こえるうちに、私はその場を去った。
もうこんな気持ちを味わいたくない。
もし次は戻ってこなかったら。
私の手を離れた恐怖は、忘れられなかった。
何かあったときは、いっそこの手で失えばいい。
彼女を一人残して、
窓を、扉を、昔の自分のように閉ざした。