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互換性パラノイア【TOA】【裏】

第1章 1日目


慌ててせっかくのお申し出をお断りしようとした。
「まあそう仰らずに。激務に追われている身としましても、今貴女の為に新しく住み込みの場所をすぐに見つけることは困難極まりません。一応使用人を雇っていますが、どこの誰かわからない使用人より、助けた恩を感じてきっと私の私物に手を出さない善良な女性のほうが私も安心してうちを任せられます。
交換条件、というわけで、貴女の次の場所を探すかわりにここでしばらく私の身の回りの世話をしてくださいね。」
有無を言わせぬ台詞は正論で隙がなく、私は頷くことしか出来なかった。
「あ、ありがとうございます。」
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
眩しい笑顔の中にある恐怖とも言い難い雰囲気に私は流されてしまった。
でもきっと、楽しい生活に、なるのかな。
少なからず、私は期待していた。
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