第61章 【番外編】犬2
ジェイドさんとそういうことするのは、勿論、すごく、気持ちがいい。
私がして欲しいときは尚更それが上回る。
香りを想像するだけで身体がじわじわと疼いていく。
私はやっぱり最近どこか変で、今までも凄くジェイドさんが好きだったけれど、もしかしたら、いなくなってしまったら生きていけなくなるかもしれないと不安を抱くほどだった。
「どうしたんですか?上の空で。」
隣にいるだけでどきどきする。
欲しい。
はしたないし恥ずかしいのはわかっている。
しかも私達は今お互いにお仕事中だった。
執務室に入ってからずっと頭がぼんやりしていて、そのことしか考えられない。
「…あ、いえ…。」
漸く遅れてジェイドさんの言葉が頭に届いた。
「そんな物欲しそうな顔で見ないでください。
抱きたくなってしまいます。」
「…すみません…、そんなつもりはなかったんです。」
「最近のルルさんは激しいですからね。」
とくすくす笑われながら言われる。
耳元で言われないのが切ない。
もっと近くに寄っていつもみたいに囁いて欲しい。
次から次へと欲望が溢れてしまって、私はなんとか頭を働かせて、お掃除をしようとする。
動く度に擦れる服すらもどかしい。
ぞわぞわとしてしまって、またじわっとお腹の奥が疼く。