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互換性パラノイア【TOA】【裏】

第57章 【番外編】好敵手


「はい、ストップです。」
「ジェイド、さん…」
「こうなるとは思っていたんですよねぇ。」
ジェイドさんは、いつものにこやかな笑顔で私と彼の間に入った。
「貴方には、ルルさんはまだ早すぎます。
堪えられないでしょう、この香りは。」
「大佐…申し訳、ありません。」
「はい。」
ジェイドさんはまたにこっと笑う。
助けに来て貰えたことと、空気が落ち着いたことで、私は安心して涙が出る。
「こ、怖かったぁ…!」
「ルルさんも、すみません!」
首を横にふる。
私もとても油断していたし、不注意だったと思う。
それでも泣き止めなくて、ジェイドさんの胸元にしがみついた。
「ルルさんも、あまりにも無防備では困りますよ…。」
寂しそうな声が聞こえて、私はまた心配かけさせてしまったなと、とても反省した。

ジェイドさんは横抱きで私を部屋まで連れていってくれた。
いつもながらの優しさに胸がとくとくと高鳴る。
下から見上げても綺麗な整ったお顔は、ほーっとなる。
扉を閉められると、急に空気が冷たくなった。
「っ!」
急にジェイドさんに壁に追い詰められる。
あまりの迫力に私は肩が跳ねた。
「ジェイド、さん?」
「全く……いつも心配で仕方ありませんよ…。」
ワンピースの背中のホックを一つずつ外されていく。
「やだ……まだ……」
怖いのに、と言い掛けたけれど、
「彼なら良くて、私はダメなんですか?」
と冷ややかに聞かれた。
何も答えられなくて押し黙って、生まれたままの姿にされるのを静かに耐えた。
ぱさりとワンピースが布になる音が聞こえる。
下着も落とされて、外気に晒される身体の敏感な部分が反応する。
ジェイドさんは私の身長に合わせて屈むと、噛みつくようなキスをする。
息をするのもやっとで、恐ろしいくらいに暴れる舌に必死に答えた。
上顎をつつっと舐めあげられると、くぐもった自分の声が響いて恥ずかしくて仕方がない。
「…そうです。その香り…。」
首の後ろから彼と同じように舐められて、私はひくひくと身体を震わせる。
「やぁっ、それ、やだぁっ…!あっ、やめ、て…っ!」
足の力が抜けて、崩れ落ちそうになるのを腰に回された腕で止められる。
「はっ…ぁっ…。」
「可愛い…凄くそそられます…。」
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