第54章 最近幼馴染みが結婚を匂わせてくる
警備の奴らか?
と近付くと、部屋にいるはずの変態眼鏡だった……。
そして案の定、外でヤってる…。
はぁ、とため息を吐いて戻ろうとした。
俺はそろそろコイツらから解放されたい…。
真っ白なドレスで喘いでいる女は、いつもより淫靡に見えた。
「ああっ!ああっ!」
抑えようとしても漏れる彼女の熱い声が風に乗って震動する。
「皆起きてしまいますよ?どうするんですか?
私は見られてもいいですよ?」
「…だっ、だめぇっ!だめなのぉっ!!」
後ろからぐりぐりと腰を回され、ひくひくと彼女の身体が揺れる。
ドレスの飾りの羽がふわふわと、1枚、また1枚と手入れされた芝生の上に落ちていく。
羽を少しずつもがれていく天使のようで、その光景は強烈な背徳感を醸し出していた。
幼い少女は、壊れる前のように瞳をとろんとさせて、与えられる快楽にひたすら喘ぐ。
アイツはやっぱり俺に気付いて視線を合わせてくる。
キモいくらいににっこり笑うとドレスの裾を思いっきり持ち上げる。
「きゃん!」
外気に晒されて彼女が驚く声を出す。
小さく白い丸い双丘と接合部が見せられ、何やってんだ…と呆れる。
気付かれると彼女に可哀想だとその場を跡にしようと踵を返して部屋に戻った。
快楽に落ちていく天使の姿はなんとなく忘れられなかった。
芸術的にすら思えるものだった。
翌朝、早々にアイツは俺の部屋に来て、
「昨夜は眠れましたか?」
と爽やかな笑顔で聞いてきた。
ウザいしキモい……。
「なんとかな…。」
ため息と共に答える。
「なんで外だったんだよ。」
ふと思った疑問をぶつけた。
「ネフリーからの手紙を読み、私達の関係が進展しつつあることを思い知った陛下は、初恋の想いを片手に寝付けなくなり、庭に散歩をしに行くだろうと。
いいオカズになれば、自慰後、そのまま射精による気だるさで眠るだろうと思いまして。
部下としての精一杯の気配りですよ。」
ねっとりとした口調で全部アイツのシナリオ通りに行動してたと思うと本当に腹が立つ。
そして小さな彼女は毎回知らない間にコイツのシナリオのために使われていると思うと可哀想だった。
それ以来、しばらく、夜の仕事は自室に持ち込んで行うようにした。
アイツはつまらなさそうに愚痴を言いに来た。
そんなことはどうでもいい。
早くこの城から追い出したい気持ちがいっぱいだ。