第54章 最近幼馴染みが結婚を匂わせてくる
俺の親友は何度でも言うがやはりウザいしキモい。
ねっとりとした口調で言われる嫌みもさながら、のろけもウザい。
何より、うんと年下の恋人との夜の営みをほぼ毎晩見せ付けてくるのはキモいことこの上ない。
勘弁してくれと何度も言ったが、いいオカズになりましたでしょう?と次の日の朝には最高に爽やかな笑顔で言ってくる。
俺はまだいいが、段々彼女に顔を合わせるのがツラくなってくるのを理解してもらいたい。
そんな二人は休暇を取って旅行をしてきた。
雪国を堪能したようだった。
いつも仕事でも私用でも土産なんか買わないくせに、彼女になんか言われたようで、ほぼ全員にきちんとした何かを持って帰って来た。
俺にも勿論あった。
その5倍くらい、同行したはずのルルへの土産はあった。
夜、仕事から戻ると二人のはしゃいでる声が部屋から聞こえてきた。
いつもの怪しい声ではないことに安心しつつ足を運ぶと、
「見てください!可愛いでしょう!」
と嬉々とした表情で変態眼鏡は自慢してきた。
大体が服だったが、選りすぐりを迷いに迷って買ったとかで、歴戦を勝ち抜いた物たちを彼女に着せては見せびらかしてきた。
「ここのリボンのバランスが素晴らしいですねぇ。」
「やっぱりお前は、変態なんじゃないのか?」
「ルルさんだからですよぉ。」
といつものキモい声で返事される。