第43章 ジェイドさんと旅行2日目
「これは、とても良い色合いですね。
ありがとうございます。大切にしますね。」
「そう言ってもらえて、嬉しいです。
ありがとうございます…!」
ベッドに腰掛けたジェイドさんにそっと引き寄せられ、膝の上に乗せられる。
唇を重ねられ、頭の奥が蕩けるような優しいキスが繰り返された。
いつもみたいな刺激的なのじゃなくて、ゆっくり啄むようにされて、なんだか身体が擽ったくなった。
首から背中にかけて、じわじわ痺れるような感覚になって、お腹の奥がきゅうっと熱い。
ふう、といつものように終わってから息をすると、また笑われた。
「本当に、可愛らしい……。」
熱い吐息混じりで言われて、胸がどきどきと鳴る。
着ていた物を一つ一つ外されていく。
頭が痺れているようで、全然対抗出来なくて、虚ろな目でそれを見ていた。
「一つ一つ、私が選んだ物を身に付けてもらう幸福感。
一つ一つ、それを剥いでいく背徳感。
どちらも欠かせては成り立たないこの興奮、誰にもわからないと思います。」
怖いことを言われているのに、それが凄く満ちていく。
私もとっくに狂っているのかもしれない。
「私は、このままでいいです。」
瞳を見ると吸い込まれてしまいそうで、誤魔化すために、広い胸元に飛び込んだ。