第37章 61日目の終末
嗚咽が落ち着くまで少しそのまま待つ。
「あ、アンタがそんな、私と結婚しないように根回しして……、あの子がちゃんとどうしたら傷つかないか見てたらっ……。」
「貴女は、本当はお優しいのですねぇ。」
「そんなんじゃないわよ…。
ちょっと情が移っちゃっただけよ。」
彼女はベッドから立ち上がり、身支度を整える。
「よろしいんですか?続きは…。」
「もういいわよ。ヤル気なんてなくなったし、明日からまたどうせあそこでヤんなきゃいけないし。
今日は休業します。」
髪を整え、化粧をし直す姿を後ろから眺める。
自分も身支度を整え、身辺の整理を終わらせた。
「貴女のその性格でしたら、きっと、そのうち良いことがありますよ。」
最後にそう言い残し、私はその部屋を跡にした。
陛下に報告を終らせ、愛しい少女の元に早く戻りたい一心だった。