第33章 59日目の不快
まとわりつく香水の匂いは良いものではない。
早く全てを洗い流して彼女の香りに染まりたい。
むわっとする重たい匂いは、いつまでも私にまとわりつき、まるで今持っている罪悪感と嫌悪感のようだ。
久々の社交界だった。
陛下も私も好き好んでは開催も出席もしない。
しかし、どうしても情報が欲しい。
手っ取り早くそのへんの貴族に開いてもらい、特定の方へこちらが指定して招待状を書いてもらう。
勿論、私にも。
ルルさんは陛下と城にいてもらうことにした。
一応祝いの席ということにしたが、なんとも、いたいけな少女につく嘘というのは罪悪感が大きすぎる。