第29章 57日目の予兆
行為を進めていくと、小さなシャッター音が聞こえ、いよいよおかしいと思い、また戸の外に意識をやる。
「ジェイドさん、どう、しました?」
「なんでもありませんよ。」
椅子に座ってお互いを繋がらせ、彼女のいいところを抉っていた。
外の気配がなくなった。
陛下が気を利かしてくれているといいのだが。
またルルさんが果てていく。
何回かこのまま、誰もいないのを見計らって自分も楽しんだが、先ほどの兵士がまた戻ってきた。
何人か増えている。
クスクスと笑いながら自慢げにその身体にわざと口付けしていく。
(我ながら趣味が悪い…。)
ぞくぞくする背徳感が堪らず、行為を激しくしていく。
(ああ、そうでした。)
先日、ガイに作って貰ったオモチャの存在をふと思い出して取り出す。
(観客の皆様はルルさんの妖艶な姿に耐えられるでしょうか。)
にたにたと嫌な笑顔を向け、それをルルさんの一番敏感な所に押し当てた。
「きゃぁっ!!」
(おや、これは、私もキますねぇ。)
ぎゅうぎゅうと締め付けるそこと、背徳感。
見悶える幼い少女。
これはこれは愉快な状態だ。
一気に血が沸騰して集まると、ラストスパートをかけるかのごとく、刺激し、擦り付け合い、中で白い欲望を吐き出す。
「見物料は、いくらに致しましょうか?」
ルルさんが意識がないのを見計らって独り言を呟くと、蜘蛛の子が散るように兵士達はその場を離れた。
兵士たちとお客様をからかうこの小さな悪戯は、私達の同棲をまさかそこまで邪魔することになるとは、思いもしなかった。