第27章 最近幼馴染みに彼女が出来た
二人の同棲はそれほど不安もなく、まあまあ仲良くやっていた。
ただ、お互いに想い合いながらも遠慮している姿は、どこか自分を重ねて見てしまった。
早くくっつかねえと、と俺も躍起になってしまった。
アイツが人に対して遠慮している姿も初めて見た。
「私がもし、彼女の未来を壊してしまったら…。」
らしくねえこと言うなぁとは思ったけど、初恋でそんなこと思えるくらい出来た人間ではあるなと、男としては見直した面ではあった。
夜な夜なのイチャつきには正直腹も立つが、なんつーか、アイツでは見たことない幸せそうな顔をしていた。
回廊を夜中に通ると、人払いをしているせいかすぐにわかる。
知らん顔して通りすぎるようにしていると、僅かにドアが開いていた。
余裕のない少女を組み敷き、満足そうにしている奴は、一瞬俺の目を見る。
「獣、その辺にしとけ。」
とボソッと呟くと、首を横に振りやがった。
にたぁっと口の端を吊り上げて笑うと、白い足がちらっとソファ越しに見える。
それを丁寧に丁寧に舐め上げている様子は、完全にロリ………少女趣味の変態だった。
前言撤回。男としても、キモい。
汗が一筋したたるが、キモい以外に言葉はなかった。