第27章 最近幼馴染みに彼女が出来た
俺の親友はハッキリ言って、キモいしウザい。
口調のねっとり感も腹立つし、俺は本当にコイツとなんで未だに仲良くしなきゃならんのかよくわからない。
役には立つし、いい奴、ではあるとは思う。
俺はコイツと長年やってきたわけだが、人のことを全く言えたもんでもねえが、いい年したおっさんにもなって彼女もいない仕事人間だ。
むしろコイツは女に興味があるのか、いや、人間にそういう興味があるのか、それすら疑問だ。
女に苦労はしない容姿だし遊びくらいは勿論あるとは思うが。
人間としてそもそもの所にある物が本当にあるのかは謎だ。
そんな奴でも、いよいよ心から好きだと思える奴がやっと出来て、ああコイツも人間だったんだなぁと今は若干一安心はしている。
それが突然拾ってきて、突然一緒に住むと言い始めた時はさすがに驚いた。
しかも、自分の年よりえらく若い。
下手したら犯罪。
俺の親友じゃなかったら、少なからず、俺はコイツを国外追放していたと思う。
しかも訳がわからないほぼ監禁状態を言い渡され、勝手に城を改造したり、勝手に使用人に決まりを作ったり、一時期はお手上げだった。
少しでも人間らしくなったなぁと思えばこれかよ。
そんな、二人の同棲を見守る一員になった時の話をふらっと思い出した。