第26章 50日目の反動
燻っていたあらゆる怒りを少しずつぶつける。
「ず、ずっと、はぁあん……ジェイドさんを、待ってて……っ!」
「…」
「きっと、ああん…私なんか、いらないのに…っ!」
指を止めて、ゆっくり、話を聞く。
「お人形でも、ペットでも、捨てられてもいい…て思ってたのに…っ!」
ぼろぼろと溢れる涙は、恐怖とはまた違っていた。
「あきらめられなくてぇ…っ!戻ってきて、ごめんなさいっ…!!」
手首の拘束を止めて、その小さな身体を後ろから抱き込む。
「他の男に抱かれながら、そんなこと考えていたんですか?」
「ほかのおきゃくさんにっあっ!触られながら、ずっと、あんっ!ずっとジェイドさんをぉっ!はぁぁぁっ!」
「悪い子ですねぇ。」
「や、きらわない、で、あ、あんっ!」
顔を見られないように抱き込んで激しく後ろから入れて、中を抉っていく。
「本当に、悪い子、です。」
「やっあぁっ!また、またいっちゃっ、うっ!」
「私の方が、手離せなくなる…。」
余裕のない表情をきっとしていた。
久しぶりに泣きそうになる。
「この先、一生、私の元でもいいんですか?
誰にもあげませんよっ…!」
「ぁぁぁぁっ!!わ、わたしも、わたしもジェイドさんだけ、…でっ、あぁぁぁっ!!」
ギシギシとソファの軋む音がした。
もう薬も落ち着いている頃だろう。
爆ぜて二人で気を失う。
起きてからもう一度確認しよう。
本当に、この先、私だけでいいんですか?と。