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互換性パラノイア【TOA】【裏】

第3章 2日目の遊戯


さすっている背中をゆっくり首元、耳元へと持っていく。
擽ったそうに身を捩るのと共に、たまにビクッと肩が揺れる。
(おやおや。からかい甲斐がありそうで。)
繰り返していると、熱い吐息が感じられた。
少し震える手を掴み、ぎゅっと握ってやると、安心したような表情が暗闇でも伺えた。
身悶えてずれてしまったネグリジェからは、昼間に私が選んだ下着が少し覗いていた。
(…これはなかなか…)
自分の選んだものを身に付けている少女、とは、なかなかの欲をそそるものがあった。
庇護欲、またそれと似た何か。
むくむくと沸き上がる感情を抑えようと緩やかに触っては手を握り返し、怖がらせないように少しずつ彼女の心に侵入を試みた。
思えば、向こうから寄ってくる女性を相手してばかりで、きちんと向き合ったことがなかったなと己の勉強不足に少し呆れた。
「あの…、私、どうしたらいいかわからないんです……ちょっと怖いですけど、その……頑張りますので……。」
健気な少女は、握っていた手に指を不器用に絡めて、背中を震わせながらそう言った。
くらくらとする熱の中で、この欲情と戦いながら、征服をいかにするか、半分遊びの感覚でスイッチが入った。
「口、もっと開いてください。」
啄むように口付けていた。足りない。
舌を入れ、歯列をなぞり、上顎をなぞり、彼女のたじろぐ舌にゆっくりと吸い付いた。
「…っ…、はぁっ」
艷めいた吐息が漏れ、唇を離すと、ゆったりと糸を引いて途切れた。
「鼻でゆっくり息を吐いてください」
「あっ、はぁ……」
見た目通りの初さに、何とも言えない感情が込み上げる。
早く頭から全てを食らってしまいたい。
今度は身体に覆い被さり、逃がさないよう顎を固定して口付けた。
「んっ!んっうぅっ!ふぅ……」
逃げ惑う舌を掴まえて、これまでにないくらい丁寧に舐めあげる。
苦しそうに息を吐き出す彼女を見ていたが、離す気には到底なれなかった。
真っ赤になった顔に潤んだ瞳、ずっと見ていたくなるくらいに儚くて美しい。
「ほら、ちゃんと、息吐き出さないと……。」
「ごめんなさい…っ…」
肩で息を整えている小さなルルさんは、私の胸元をぎゅっと掴むと、もう1回いいですか?と消え入りそうな声で聞いてきた。
返事もしないまま今まで以上に激しく口付けた。
胸元をトントンと叩かれたが、そんなことはどうでもいい。
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