第4章 インテーク
そして翌日、大学終わりに楽器店に入りレコーディングが始まった。とはいえまだインディーズのためちゃんとした機材はなく簡単な機材しかなかった。
「それじゃあ結城、音頭お願いします。」
俺は結城に合図を送った。
「OK!それではいくぞ。3,2,1GO!」
ジャジャーン。
ドゴドゴドーン!
ギターの軽快な音、それに合わせて颯爽と走り抜けるかのようなドラム音。シンセサイザーやベースも相まって序盤は順調だった。
そこに俺の声が重なる。
ー俺達のキャリア真っ直ぐな気道(軌道)に乗って緩和ケアで自身をコントロールする。ー
サビの前になると音も盛り上がり俺の声も最高潮に達した。
そして1曲目が終わると次の曲に入る。
こうして音を録音していきあとはRMXのみとなった。RMXは最初に俺とさやで作ったクオリティ・オブ・ライフとCDのタイトルにもなった伝心音の2曲となった。
ジャジャーン!
そしてレコーディングは終わった。収支ミスなく笑顔でエンド!
「OKだよ!」
直也からの合図で上手くいったことがわかるとみんなほっと胸を撫でおろした。
「終わったー!」
あとはこのCDを大量に作りて売りしていくことになった。まずは50枚から始めることにした。
「あとはCDを50枚作って手売りするぞ!今日はみんなお疲れでした。」
この日はこれに手解散となった。
俺達は楽器店の店員さんと俺はおじさんにお礼を言って店を出た。
「しかし50枚が果たして売れるのやら?」
結城が頭の後ろで手を組んだ。
「だよな。」
果たしてCDは売れるのだろうか?
「そうかぁ、次は直也の大学でのパフォーマンスだもんな。その時にCD売りますか。」
俺はみんなと別れて家路に着いた。