第3章 ボディメカニクス
こうして2曲出来上がり最初の曲と合わせて3曲となった。
こうして日々の練習が続く中大学も夏休みに入った。
「夏休みと言っても課題が山積みだな。」
夏休みには膨大な課題が俺を苦しめた。
「これやらねーと夏が終らないってか。何から手を付けよう。」
膨大な資料の中からパラパラとめくりパソコンを立ち上げる。
そして打ち込んでいく。
部屋はクーラーが効いていて快適だが外は暑いんだろうなと思うと余計に熱くなった気がする。
俺は課題をこなしながら高校時代を思い出していた。
ICF~僕らにできること~
この歌詞を書いたきっかけは高校2年生の時に参加した青少年協力隊という活動であった。夏休みに俺は他の高校生と一緒にアフリカの地へ渡った。そこにはテレビや本では語り切れない壮絶な世界を目の当たりにしたのだ。
子供たちはゲームなんて知らないから自分たちで遊びを考える。学校に行くお金のない子は文字も書けない。
市街地に出ると女性が重い洋服を何枚も重ねて頭の上に乗せて販売していた。
彼らの食事を見させてもらった。
「これっぽっちですか?」
俺は最初見た時に驚いてしまった。
乾いたプラスチックのお皿の上におかゆのようなものが少しだけ。
”せめて飲み物とかないのかな?”そう思った俺は現地の先住民に聞いてみた。
「You do'nt have a drink here?」
すると先住民はこう言った。
「We usually drink rain water. But so much rain so no not in our hands.」
なるほど・・・雨の水を飲んでいるのか!
そこで思いついたのがICF~僕らにできること~だった。
2番目に書いた曲は僕のただの妄想です(笑)
そう言えば、恋人なんていたことなかったな?
勉強が忙しく恋人を作っている暇なんてなかったのさ。
でもこれでバンドがもし売れたとすると恋人なんて遠い先なんだろうな。
そんなことを思いながら課題をこなしていった。