第1章 団子屋さん【銀さん】
…言ってしまった。 …一番言いたくなかった。
なぜなら、引かれると思うから。
ぎゅっと涙をこらえて目をつぶると、
唇に柔らかいものが押し付けられていた
おそるおそる目を開けると、
そこには目の前いっぱいに銀さんの顔があった。
数秒後、キスされているということがやっとわかった。
夏希「………!!」
唇は離れず、
息も続かなくなってきた。
夏希「んっ…!んーんっ!」
バシバシと銀さんの胸板を叩くと、やっとの事で唇が離れた。
夏希「ハァハァ……ぎ…銀さん……」
銀さん「悪い……つい止まらなくなって……。」
夏希「銀さん……」
銀さん「夏希……俺だって、ずっとお前とキスしたかった」
夏希「!!」
銀さん「ずっと我慢してた……。でも、お前がそういってくれたなら……。」
夏希「銀さ……んっ!!?」
突然銀さんと私の顔の距離がなくなる。
銀さん「もう……我慢しなくていいんだよな……?」