第10章 監察中は【山崎退】
私の怪我の治療をしていた山崎さんの手が止まった。
山崎「本当に…?」
と、熱の籠った視線で私を見つめる。
もう、迷いは無かった。
夏希「本当です…!私は、山崎さんが好きです!」
そう言うと、
山崎さんはさっきまでいた家に私を連れてきて、
そのまま強引に私と唇を重ねた。
夏希「んっ!山崎さ…!?」
山崎「…退……。
"さがる"がイイ。」
夏希「さ…退…。」
と言うと、山崎さんはふにゃっと笑い、深い口付けを交わした。
酸素が急に足りなくなった。
え、ちょっっ!
さっきまでいた優しい笑顔は!?
今私の目の前には
いかにも"男"な山崎……退さんがいるんですけど!
めっちゃ存在感あるよ!?
ヤバい、ショートするっ!
いつもは地味だって言ってたのに…。
山崎「ねぇ、今失礼な事考えてない?考え事とか余裕だね…。」
と言った瞬間、
私にとんでもない悪魔が現れた感覚がした。