第9章 溜まった書類【伊東鴨太郎】
一通り跡を付けると伊東さんは満足したように、私から離れた。
夏希「……どうして、ですか?」
伊東「なんのことだ?」
夏希「だって……。跡が付いてたのに…呆れたりしないんですか…」
伊東「何を言っているんだ。だって君は本望で跡を付けられた訳じゃ無いんだろう?」
夏希「っはい…。」
伊東「だったら、その跡を僕が消毒して僕の跡をその跡の10倍位つければいい。だろう?」
夏希「伊東さん…」
伊東「それに僕は、君を手離す気なんて全く無いさ。」
夏希「よかった…。大好きです伊東さん……!」
と言って飛び付く。
すがるように伊東さんの胸に頭を擦り付けた。