第18章 《裏》白い恋人【白夜叉】
ふと、目が覚める。 私の視界には、あの時と同じように天井が広がっていた。
痛みに耐えながら
体を起こすと、
そこには、
坂本さんも、高杉さんも桂さんも、
…銀時さんもいた。 皆の目の下には、
深いクマが出来ていた。
みんな、疲れて寝ているようだ。
私は、一番近くにいた愛しい銀時さんの頭を撫でた。
すると、銀時さんがバッと起き上がって、私を見つめた。
白夜叉「夏希…!」
夏希「おはようございます、銀時さん」
とにこやかに笑う。
すると銀時さんは、私をギュウと抱き締めた。
夏希「銀時さん?」
私は、少しテンパりながらも質問をした。
白夜叉「……よかった…。もしかしたら、もう起きないんじゃねぇかって思ってた…。」
と消えてしまいそうな声で囁いた。
夏希「また、助けてもらっちゃいましたね。」
白夜叉「んなもん、ったりめーだろ。………惚れた女助けんのは。」
夏希「ッ、銀時さん…!」
私は、気づけば涙が出ていた。
白夜叉「でも……守れなかった……。」
私の頬に雫が落ちた。
白夜叉「……ごめん。………ごめんな……」
私は、銀時さんの震えている肩を抱き締めた。
夏希「私だって、惚れた男性守れて嬉しいです…。」
すると、
銀時さんの肩がピクリと動き、
そのまま私を見つめた。
白夜叉「…お前…」
夏希「ハイ、私、銀時さんが好きです」
銀時さんは、よりいっそう私を強く抱き締めた。