第16章 《裏》お前はなめてるな。男ってもんを…【桂小太郎】
夏希side
手を掴んで連れてこられたのは、
よく分からない会場だった。
夏希「銀ちゃん…ここなに…?」
銀時「ここがカップルコンテストの会場だ。そのままで入ったらバレるからな。変装しようぜ、夏希。」
と、受付を素早く済ませた銀ちゃんが私を連れて衣装部屋へと連れ込まれた。
夏希「…な、なにこれ。」
と一人ぼやく。
それもそのはず、
私が今着ているのは 胸元が大きく空き、超と言っていいほど短いスカートで、
まぁ、いわゆるメイド服だった。
ドアを開けると、
スーツ姿でばっちり決めた銀ちゃんがいた。
銀時「おぉ、来たか。ん、似合ってんじゃねぇか。」
と頭を撫でられた。
銀時「くれぐれも俺のそば離れんなよ。」
と囁かれた。
こういう真面目な表情の銀ちゃんは好きなんだけどなぁ…。
と一人考えた。
会場本部に入ると、たくさんのカップルがいた。
銀ちゃんが「いた」 と言い、
指差した方を見ると、
そこには、
浮気彼女と仲良くしているキャバ嬢さんの彼氏がいた。
そしてそのすぐ近くには、
赤いドレスを着た神楽ちゃんと、
スーツ姿の新八君がいた。
銀時「おい、そろそろ始まるから気を付けろ。」
私は銀ちゃんに肩を抱かれ、
少しドキッとしてしまった。