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第4章 散





卒業式当日―





朝から髪をセットして学校に行った




体育館に入って辺りを見渡した



すばるくんの姿は、ない






退場の時も姿を見つけられず、電話をかけた





あたしは、携帯を片手に立ち尽くした





お客様のおかけになった電話番号は・・・




機械音が流れた







あたしは、学校を飛び出して

すばるくんの家に向かった






合鍵でドアを開けようとしたけど



鍵が合わないのか・・・





開かなかった







ドアを叩き何度もすばるくんの名前を叫んだ




それでも、すばるくんは居なかった







あたしは、ドアの前で座り込んだ





しばらくして足音がして顔を上げたら




ヨコ「おう・・・」


『すばるくんは!?』


ヨコ「ちょっとな・・・」


『どこ?教えてよ・・・なぁ!!ヨコちょ・・・すばるくん・・・』


あたしは、泣きわめいた






ヨコちょは、あたしの背中を撫でながら「ごめん」



何度もそう呟いてた







どんなけ泣いたかわからん




あたしは、ありがとうとだけ告げて



その場を去った






何も考えずに、家に着いた





ベッドに潜り込んで


また




泣いた








翌日から




何度も何度もすばるくんを探した





でも、会うことは出来ひんかった









気付けば3月も終わりに差し掛かってた




桜の花びらが散ってた








あたしは、自分を取り戻すように


自分に戻った







数日後ー



入社式を迎えた




ちょっと遠いけど自宅から通う




色んなとこで、すばるくんみたいな人を見つけては


後を追ってみたりもしたけど




全部違うかった










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