第4章 「冬」~別れ~
太陽「おっ、お前か!今日は早いんだな。部活なかったのか?」
病室にはいつも通り元気な太陽君がいた。
ひま「よ、よかった~…。」
私は太陽君の様子を見て安心し、体中の力が抜けてしゃがみ込んでしまった。
ひま「わ、私、太陽っ君に、何かあったら、どうしようって、思って…ひっく、無事で、よかったぁぁ~…」
太陽「なんで、お前が泣くんだよ!」
ひま「だ、だってー…。」
私は、涙を制服の袖で拭いながら言った。
太陽「バーカ、まだ死ぬわけねーだろ!……お前を残して死ねるか。」
太陽君はボソッと呟いた。
ひま「え?最後、なんて言った?」
私は、太陽君が小さい声で呟いたから、聞き取れなかった。
太陽「何でもねーよ!//」
ひま「えぇー!教えてよー、気になるじゃん!」
太陽「何でもねーって!終わったことはもういいだろ。」
太陽君は照れているのか、何回聞いても教えてくれなかった。
でも、元気な姿が見られたことが、私は何よりも嬉しかった。