第3章 「秋」~すれ違い~
太陽母「先生、話ってなんですか?」
母さんは、少し不安そうに聞いた。
先生「太陽君は、頑張って治療に専念しています。ですが……」
先生は急に黙り込む。
太陽「だけど、何なんですか?」
オレが聞くと先生は、思いもよらぬことを口にした。
先生「もう、助かる見込みはありません…。」
太陽「えっ……?」
太陽母「そ、そんな!何か方法はありませんか?何でもいいんです!何か…」
先生は首を横に振って、衝撃的なことを言った。
先生「もって、あと2ヶ月です…。」
太陽「は…、う、嘘だろ…?」
オレは、信じられなかった。
こんなに元気なのに、あと2ヶ月で死ぬなんて…。
先生はこれからのことを、オレと母さんに説明していたが、全然頭に入ってこなかった。
「死ぬのが恐い…」
心の底から思った。