第2章 クラスメイト女の子
「あはは…」
結構本気なんだけど、日頃の行いのせいか本気にしてもらえない。
早朝、ランニングをしていると時々見かける。真面目なクラスメイト。
一度だけ試合会場がバドミントン部と被った時に、体育館を覗いたらちょうど試合をする彼女が見えて、その真剣な眼差しはどの女の子よりもキラキラして見えたんだ。
理由は分からないけど、なんだか彼女に惹かれる。本音を言わないところが気になるんだろうか。
それ以来積極的に話しかけてみてるけど、暖簾に腕押しというか、うまいことかわされてしまう。
「もっと早く会えてれば良かったのに…」
「え?」
「あ、いや、ううん、なんでもないよ!」
早く出会えていたところで、変わらないかな。
「ふぅん?それで、どこ行くの?」
「カラオケとか買い物とか?」
「うーん、じゃあ、スポーツショップに少し寄っても良いかなぁ?」
「姫が行きたいところならどこでもお供しますよ」
「もう、またそんな事言って」
「本当だよ?今から旅行にだって連れて行くよ」
「あはは、じゃあ大阪に行ってみたい!」
「切符買っちゃうよ?」
「ふふふ、やめて、笑っちゃう」
笑顔が可愛い。本当に大阪行きの切符買っても良いのになぁ。教室では見られない、隙のある笑顔にドキッとする。
スポーツショップに着くと、さんははしゃぐように足を踏み入れた。