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【イケメン王宮】星の導きのままに。

第13章 仕置【R-18】



「幸い、公務もそこまで立て込んでいません。

今日は私一人でも十分こなせますから、もう少し部屋で眠るといいでしょう」


ジルはイリアの髪をそっとかきあげ、優しく微笑みかけた。


「……はい、じゃあそうします」


満足そうにうなづくと
ジルは執務机につき
書類に目を落とし始めた。


「……ジル?」


「はい?」


扉に手を掛けてイリアが言う。


「……ジルは…その、疲れていないのですか?」


少し顔を赤くしたイリアが俯きながら尋ねた。



「あの程度では次の日の公務には全くさし障りありませんよ」


ジルは
少し意地悪な瞳でイリアに告げた。
















*********



「ネープルズの、あの星詠みの孫が、ウィスタリアの王宮で国政に携わっているというのは本当なのか」


ドレナ国境付近
ウィスタリア国エドガー伯爵領


領主のエドガーは
ドレナと結託し、ウィスタリア国の転覆を狙っていた。




ネープルズの王宮に仕える
老齢の星詠み師は

その星詠みの力で
国の農業を導き
豊作になる作物を毎年予測し指南している。

そのため
その農業を中心に
ここ数年で一気に国が潤い始めたのだ。



国として公にしてはいないものの
ネープルズに星詠み師が仕えていることは
周知の事実でもあった。



「その女をこちらで利用すれば、ウィスタリアなど簡単に手に入ります」

エドガーはドレナ国王に助言する。


「何も、プリンセス反対派などをたきつけずとも、確実に手中に入るというわけだな?」

「その通りです」


「…して、策はあるのか」


「お任せください」



エドガーはドレナ国王に深々と頭を下げ、口角を上げた。






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