第6章 探険

萩「暇だー！もうお城でじっとしてるのも飽きたよ」

？「姫様いかがいたしましたか？」

萩「あっ、松子さん部屋でいるのは飽きたの出掛けても良いかな？」

松子「勝手にお出掛けになるのは怒られてしまいますので･･
　　あっそうだ姫様、動物はお好きですか？」

萩「うん大好きだよ」

良いことを思い付いたと微笑む

松子「では厩に馬を見に行ってはいかかですか？
　　小動物もかわいいですが馬もまた違うかわいさがありますよ」

萩「行きたい！厩は何処にあるの」

嬉しそうに松子の手を引き歩き出す
廊下を進んで行くと

政宗「萩どこに行くんだ」

萩「松子さんと馬にあいに行く処なの」

政宗「馬好きなのか？今から厩に行く処だ、俺が案内してやる」

政宗の言葉を聞き松子はスッと下がって行く

萩「良いの？ありがとう。じゃあ早くいこう」

腕を絡ませ上目使いで見上げる

政宗「おお･･行くぞ」

（甘え上手だな可愛いなこいつ）


＊＊＊＊＊＊＊

政宗「こいつが俺の馬だ。一度乗ったことがあるだろう」

政宗の愛馬は、その名を『後藤黒』
名のとおり、美しい黒い毛並みの馬である

萩「久しぶりだね後藤黒元気だった？きれいな毛並みだね」

鼻の頭を撫でてやるとすり寄ってくる
よしよしと撫でていると視界の端に栗色の美しい馬が目に留まった

萩「おいで。」

にっこり微笑んで栗毛の馬を呼ぶ

政宗「信長様の馬だ。手なずけるのは無理だろう」

（いくら後藤黒が懐いたからと言ってあいつは無理だろうな）
そんな事を考えていたが

萩の呼び声に答える様にゆっくりと近づいて来るとすり寄ってくる

萩「良い子ね」

政宗「はっ！？嘘だろ･･こいつまで懐くのか？」

呆然と萩を見つめる

萩「ねえ政宗この子の名前は？」

政宗「ああ、こいつは小鹿毛だ。俺には触らしてもくれねえよ」

萩「そうなの？こんなに大人しくていい子なのに」

よしよしと撫でてやると気持ち良さそうに目を閉じる