第23章 小谷城 4日目
今日は朝から長政が部屋にやって来た
萩「おはようございます長政様」
長政「おはよう萩姫。ご一緒に朝餉を食べましょう」
後ろに付き従って来た赤尾と女中が二人分の食事を持って部屋に入って来た
萩「長政様本当に一緒に城下に行くのですか?」
長政「はい。少々城下に私用が出来ましたので・・・
あと赤尾も一緒に行きます」
朝のうちに仕事を終わらせた長政と赤尾の三人で約束通りお昼から城下町へとやって来た
長政「ここの城下はいかがですか?」
お城からずっと萩の手を離さずにこにこ微笑みながら歩く長政
萩「そうですね安土程ではないにしろ賑やかで活気に溢れていますね」
昨日一人で来た時はゆっくり辺りを見て回っていたが
長政と一緒のせいか視線が痛い
長政「離れがたいのですが行って参ります」
一通り見て回ってから長政が私用で離れるとのことで
近くの茶店に腰を下ろした
赤尾「萩姫様、何かお食べになりますか?」
萩「いえ、長政様をお待ちしてますのでお茶だけ頂きます」
赤尾が注文したお茶を飲んで休憩していると
少し離れたお店で騒ぎがおきた
赤尾「萩姫様、少々様子を見てまいります
ここから離れないようお願いいたします」
萩「はい。お気を付けくださいね」
急ぎ足で走って行く後姿を見て小さくため息を吐いた
萩「あと六日か・・・・・」
?「物思いにふける天女も美しいなあ」
いつの間には隣に座っていたのは
萩「え!信玄様なぜここに居るんですか?」
信玄「それは俺と天女が赤い糸で結ばれて・・・」
佐助「菻さんに報告に行った時に信玄様も聞いていて一緒に来たからだよ」
萩「佐助君も居たんだ」
佐助「幸村だけに負担はかけられないからね
それにしても長政さんは萩さんの事好きみたいだね」
萩「なんでそう思うの?」
佐助「城から出てくるのを見てたけどずっと手を握ってたようだし」
信玄「俺の天女に気安く触らないでもらいたいなあ」
佐助「萩さんは信玄様のじゃないですよ」
信玄「おや、残念だなあ
そうそう萩大事なことを言い忘れていたよ
俺と逢引しないかい?」