第12章 宴の誘い
萩「ちが・・・」
佐助「おはようございます。起きてますか?」
襖の向こうから佐助の声が聞こえビクッと震える
光秀「起きている、どうした?」
平然と返事を返しながらグッと腰を沈める
萩「っ!?」
声が出そうになり急いで手で口を塞ぐ
佐助「?萩さんどうかした?」
萩「な、何でも・・・ないです」
佐助「そう?御飯が出来たから支度して昨日の広間に来てくださいね」
そう言うと佐助は去っていった
萩「光秀さん酷いです!?」
真っ赤な顔で睨み付ける
光秀「クククッお前が反応するのが悪い
飯らしいな行くか」
萩「えっ?」
ずるっと光秀は自信を抜き身支度を整え始める
それを見て火照った体を起こしのろのろと身支度をする
光秀「よし行くぞ」
萩「・・・・・うん」
広間に着くとすでに謙信、信玄、幸村、佐助が席についていた
信玄「やあ、おはよう姫君
よく眠れたかい?」
萩「お、おはようございます」
幸村「どうした?何か顔赤いぞ」
謙信「風邪か?」
萩「へ?だ、大丈夫元気です!?
御飯いただきましょう!」
皆に心配されながら何とかご飯を食べ終え帰路に就いた
帰りの馬上は無言で光秀の着物を掴み過ごした
数刻走って安土城へと帰り着いた
光秀「信長様に報告に行くぞ萩」
萩「う、うん」
光秀と一緒に天守閣へと向かい春日山城から帰った旨と
光秀が城を見て回っての収穫を報告する
その様子をうわの空で聞いていた
信長「萩どうかしたか?」
萩「ちょっと疲れただけもういいかな兄様」
信長「光秀送ってやれ」
光秀「はい。行くぞ萩」
天守から出てすぐに光秀の袖を引く
萩「光秀さん・・・責任取ってくれますよね?」
光秀「仕方ないな俺の御殿まで我慢しろ」
素早く抱き上げ足早に御殿に向かった
秀吉「んっあれは光秀と萩?」
途中で秀吉に見つかった事など気づかずに・・・
意識が飛ぶまで光秀に抱かれてまどろんでいる所へ秀吉がやってきた
秀吉「帰ってきたのか二人とも」
カラッと開いた先に見た物に愕然となり怒り狂って叫ぶ秀吉の声が御殿の外まで響き渡るのであった