第3章 出会い・・・・・織田軍
ガキッーン 音が響き聞こえてきた
秀吉「今の音は!?」
政宗「刀だな」
秀吉「急ぐぞ政宗」
政宗「ああ」
馬の腹を蹴り速度を上げる
萩「っ!」
重い!?何なのこの人!キッっと睨み付ける
謙信「受け止めたか」
信玄「・・凄いな、謙信の刀を受けるとはな」
謙信を睨み付けたまま構える
萩「さっきから何なんですか?」
その時佐助がハッと顔をあげる
佐助「謙信様馬が・・蹄の音が近づいて来ます」
信玄「天女との逢引は終わりか。見つからないうちに帰るとしよう」
謙信「潮時か・・萩お前も来い」
幸村、萩「はぁ!何で!?」
驚きに2人の声が重なる
萩「佐助君とは一緒にいたいけど・・」
チラッと謙信を見る
佐助「謙信様の攻撃は挨拶みたいなものだから慣れれば大丈夫だよ」
萩「えっ攻撃が挨拶!?命がいくつあっても足りないよ!」
信玄「なら俺の部屋に匿ってあげよう」
ニコニコしてさぁおいでと手を広げる
萩「いえ別の意味で身の危険を感じるので遠慮します」
幸村「まったく何言ってんですか。それより来ますよ」
佐助「行きましょう謙信様」
謙信「・・・帰るぞ」
萩を見てからクルッと向きをかえ去って行く
信玄「また会おう俺の天女」
微笑みながら手を振る
佐助「ごめん萩さん。落ち着いたら様子を見に行くから」
萩「うん、ありがとう佐助君」
落ち着くって・・何処に?大丈夫かな私・・暗闇に消えていく4人の背中を見つめながらため息をつく
萩「これからどうしたら良いんだろう?」
先ほど謙信と切り結んだ刃を見つめていると、馬に乗った男2人が近づいて来た
秀吉「此処で何をしている?」
刀を握ったまま振り向き微笑む
萩「こんばんは」
栗色の髪がふわりと揺れる
政宗「へぇー」
口元に笑みを浮かべ見つめる
秀吉「先ほどこの辺りで斬りあいが無かったか?」
萩「野盗(謙信様)が急に斬りかかって来ましたが、蹄の音を聞いて逃げて行きました」
返事をしながら『荒波一文字』を鞘に納める