第4章 管理人はたまに送迎係
「始さん、隼さん、お疲れ様です!はは…攫われた…には確かに近いですけど、ね」
「いや隼さん攫ったとか普通に私に失礼ぶっこきすぎでしょ。お2人が撮影してる間、学校帰りの郁を強制的にカラオケに連れて行っただけです」
「それを攫ったって言うんだよ!」
「あたっ!」
隣の郁から容赦ないツッコミが入る。
何だか、郁の私に対してのツッコミが年々激しくなってきている気がする。
そのうちツッコミがラリアットとかになってくるんじゃないだろうか…
「カラオケか…こはねはどんな歌を歌うんだ?」
そんな事を思っていると、始さんが私に質問投げかけた。
「特にこだわりは無いですけど、ロックな感じの歌を歌うことが多いですかね~」
始さんの問いかけに私が答えると、助手席の郁が後部座席の始さんの方へ顔を向ける。
「始さん聞いてください!!こはねめちゃくちゃ歌上手いんですよ!!俺すごいびっくりしました!」
「ちょっ…やめてよ郁!無意味にハードル上げないで!!」
「ええー!実際うまかったんだからいいじゃん!」
「そうなのか。それは是非聞いてみたいもんだな」
「あー…じゃあまた、機会があったら聞いてやってください始さん」
これで何とかこの会話を終わらせることが出来た。
私はそう思っていた。
「なんなら今車内で歌ってくれても良いんだよ?」
だが、白の魔王様がそれを許さない。
「いや隼さんあんたこの車内の75%がプロのアイドルなのにも関わらず一般市民に歌わせるとか公開処刑もいい所ですよ」
「はーい!いっくん音楽スタート!」
「ちょっ、まっ、郁…なに音楽プレーヤー出して…って…ちょ、おいっ!やめろやあああぁあぁあああ!!!」
その後、寮に帰るまでの間私はひたすら歌わされ続けたのだった。