High School Love[赤羽業/R18]
第1章 第1章 出会いは刺激的。
私が都会に出たかった理由なんて、大して特別なものでもなかった。
"田舎がいやだから"だ。
都会は、田舎にはないものをなんでも持っている。
お店だって、流行りの洋服だって、...かっこいいイケメンだって。
東京の空気を十二分に吸い込んだ私は、携帯のマップアプリのタブを閉じ、入学先である、"椚ヶ丘高校"の校門をくぐった。
なんだか、そこにいる私と同じく今日入学するであろう人達は、皆頭が良さそうで、オシャレそうで、大人っぽく見える。
これも都会の特権なのかなぁ...
私、もしかして浮いちゃうんじゃないかな?
髪なんて、伸びたい放題なのを緩く耳下で括っただけだし、お化粧なんてしたこともない。
そもそもクラスの男の子なんて3人だったし、小学校、いや、幼稚園からの幼馴染メンバーだから、もはや家族だったし。
可愛い自分になろうなんて考え、全くなかった。
そんな自分を変えるためにも、ここに来たんだっけ。
...よし、頑張るぞっ。